ヘリコプターの種類

防災ヘリによる訓練

ヘリコプター免許の取得を検討している人の中には、ヘリコプターの種類について知りたい人も多いでしょう。用途によって適しているヘリコプターの型式が異なるだけで、用途ごとに専用のヘリコプターが存在するわけではありません。
ヘリコプターの速度や搭載量などによる用途の違いを中心に、ヘリコプターの型式も紹介します。

ヘリコプターの種類とは用途の違いのこと

ヘリコプターは機体によって巡航速度や搭載量などが異なります。そのため特定の用途に向いた機体というものは存在します。
たとえば、救急医療で活躍するドクターヘリというものがありますが、ドクターヘリという型式名のヘリコプターが存在するわけではありません。また、日本で飛んでいるドクターヘリに限定しても、1種類ではなく、いくつもの種類が存在しています。
同じように消防防災ヘリコプターという機体が存在するわけではなく、防災ヘリコプターとして使用されることが多いヘリコプターの型式があるということです。報道取材や物資輸送、航空撮影などの用途に合ったヘリコプターもそれぞれ存在します。

ヘリコプターは主に救急医療や報道取材などで活躍

救急医療の現場ではヘリコプターが活躍しています。ヘリコプターを利用した迅速な医療行為は患者の治療に効果的だからです。
救急医療で使用されるヘリコプターは、ドクターヘリと呼ばれています。ドクターヘリには医療機器が備えられ、医者や看護師が乗っています。患者のいる現場にヘリコプターで向かい、救命医療を行いながら救命救急センターに搬送することが目的です。
ドクターヘリであれば、より高度な専門的な治療が受けられる遠くの医療機関に患者を素早く運ぶことも可能です。当然、ドクターヘリで利用されている機体は巡航速度の速さが求められます
報道取材のヘリコプターも機動力が重要です。現場に素早く到着して情報を伝えるためには速度が必要だからです。災害や事故などを現場上空から撮影した映像を見たことのある人も多いでしょう。
また、撮影スタッフや撮影機材を運べるだけの搭載量などが必要になってきます。ヘリコプターは飛行中に大きな音がするため、比較的騒音の小さな機体が好まれる傾向があります。
物資輸送にもヘリコプターは便利です。山間部や災害地などの中には、車が走ることのできる道がないところも少なくありません。そうした場所に資材などを輸送することにもヘリコプターは活躍します。
たとえば、山小屋に資材を補給したり、送電線の建設現場に資材を輸送したりします。他にも材木の搬出や苗木の輸送にも使われるのです。とくに災害の復旧の際、迅速に作業員や物資などを運ぶことに適しています。ヘリコプターを利用することにより、安全に効率的に作業を進めることができるのです。
物資輸送に使われるヘリコプターは、大型のものが多いです。巡航速度よりも搭載量などを重視しています。
航空撮影でもヘリコプターは活躍します。企業や工場のパンフレットなどでヘリコプターによる空からの写真を見たことがある人も多いでしょう。企業などのパンフレットだけでなく、学校の記念行事の撮影や土木工事の状況記録写真などの用途でも、ヘリコプターによる航空撮影は行われます。
航空撮影に使用するヘリコプターは、機材を積み込むのに十分な搭載量を確保できる種類のヘリコプターが使用されています。また、映像を記録する場合は、飛行中のヘリコプターの音が小さいかどうかも重要です。

地方整備局ヘリコプターや消防防災ヘリコプター

地方整備局ヘリコプターや消防防災ヘリコプターも、ドクターヘリ同様、重要なヘリコプターの種類です。
地方整備局ヘリコプターとは、災害が発生した際、被害を最小限に抑えるため、災害の状況や規模などを迅速に把握する用途を持ったヘリコプターのことです。これにより早期に災害の対策を取ることができたり、復旧活動を素早く行えたりするメリットがあります。
ヘリコプターの上空からの情報収集は、広域の確認を行うのに優れています。上空から状況の変化を監視することで、地上での作業を行いやすくするのです。
消防防災ヘリコプターは、消防活動や救急活動を行うために都道府県が保有するヘリコプターのことです。災害救助活動や空中消火などを行います。

Bell206BやAS332Lなどを紹介

ヘリコプターの種類を知る上で型式名は欠かせません。型式名ごとに主な用途や巡航速度、搭載量などを紹介します。
Bell206Bは、比較的小さな機体で、小回りが利くのが特徴です。搭載量は150kgから300kgと少なめですが、薬剤散布などの用途であれば使用できます。送電線巡視や航空撮影に向いています。最大搭乗者数は4人で、巡航速度は150km/hから170km/hです。
Bell412は、Bell206Bと名前が似ていますが、まったく異なります。双発エンジンを搭載した大型ヘリで、その主な用途は物資輸送や旅客輸送です。搭載量は900kgから1300kgもありますから、海洋開発支援なども可能です。最大搭乗者数も14人と多く、巡航速度も180km/hから220km/hと優れています。
Bell430の最大の特徴は振動の少なさです。そのため報道取材の撮影などに向いていて報道ヘリとして活躍しています。また、振動が少なくて快適な乗り心地のため、旅客輸送にも使用されています。巡航速度は200km/hから240km/hです。最大搭乗者数は10人で、搭載量は500kgから1100kgとなっています。
AS332Lは、一般的なヘリコプターに比べてかなり大きな機体です。搭載量は3000kgから4000kgで、物資輸送や海洋開発支援で活躍しています。最大搭乗者数も21人と多いため、多数の人員を運ぶのにも適しています。巡航速度は220km/hです。
AS350B3は、小型機でありながら物資輸送にも適している機体といえるでしょう。搭載量250kgから450kg、最大搭乗者数は5人です。物資輸送だけでなく、送電線巡視や航空撮影などでも活躍しています。巡航速度は180km/hから220km/hです。
AS355Fは双発エンジンを搭載した小型機です。遊覧飛行や報道取材などで幅広く活躍しています。巡航速度は170km/hから210km/hです。最大搭乗者数は5人で搭載量は400kgから600kgと、双発エンジンのため小型機でありながら優れています。

S-76やMD900などを紹介

S-76は静かな機内が特徴です。そのため旅客遊覧や報道取材などに適しています。搭載量は1000kgから1500kg、最大搭乗者数は13人なので海洋開発支援などでも活躍しています。巡航速度は190km/hから240km/hです。
MD900は、比較的飛行する音が小さいため、報道ヘリやドクターヘリとして活躍しています。搭載量は500kgから800kg、最大搭乗者数は7人です。巡航速度は190km/hから220km/hで航空医療搬送を行うのに十分といえます。
BK117C2は、後部が観音開きの扉になっていることが特徴です。また、キャビンが広くて治療を行いやすいため、ドクターヘリなどで活躍しています。巡航速度は220km/hから250km/hとかなり速いです。搭載量は1000kgから1400kg、最大搭乗者数は10人と多めなので、海洋開発支援の現場でも活躍しています。

ヘリコプターの種類を覚えるには用途と型式名が重要

ヘリコプターは報道取材や救急医療などで活躍しています。一般的に報道ヘリやドクターヘリという言葉が使われていますが、そうした型式のヘリコプターが存在しているわけではありません。用途に合った巡航速度や搭載量などの条件を満たした機体を報道ヘリやドクターヘリとして利用しているだけなのです。
ヘリコプターの種類を理解するには、その用途とヘリコプターの型式名を覚えることが大切です。

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