ヘリコプター免許の取得を検討している人の中には、何を基準にスクールを選べばいいのかわからない人もいるでしょう。ヘリコプター免許を取得できるスクールはたくさんありますから、ポイントを押さえて効率的に探した方がよいです。
スクール選びのポイントとともにヘリコプター免許取得者の就職率についても合わせて説明します。
目次
就職するには事業用操縦士免許が必要
ヘリコプターの免許と一口にいっても、自家用操縦士免許と事業用操縦士免許の2種類が存在しています。
自家用操縦士免許があれば、個人の趣味としてヘリコプターのフライトを楽しむことが可能です。しかし、航空会社などに就職したり、商用目的での飛行ができなかったりといった制限があります。
それに対し、事業用操縦士免許はヘリコプターの操縦士として仕事をするために必要となる免許です。
つまり、ヘリコプターのパイロットになるためにスクールへ通うのならば、まず自分がどういった目的でヘリコプターを操縦したいのかを考える必要があります。
『パイロット免許の種類』でも詳しく説明していますが、普通自動車免許に第一種免許と第二種免許が存在するようにヘリコプターの免許も1種類ではありません。タクシーの運転手になりたい人に適した自動車学校あるように、仕事でヘリコプターの免許を活用したい人に向いているスクールもあるのです。
仕事で操縦士になりたい人は事業用操縦士免許の取得に適したスクールを選ぶというのが、スクール選びの大きなポイントの1つです。
スクール選びでも就職率は重要
ヘリコプターの操縦士を仕事にするのであれば、スクール選びの段階から就職率に注目することは大切です。
ヘリコプターの操縦士になるには国家資格である事業用操縦士免許が必要です。簡単に取れるわけではないため、パイロットの数は決して多すぎるわけではありません。しかし、より希望に近い就職先に入れるようにするために選択肢が多いに越したことはないでしょう。スクールごとに就職率は異なります。また、就職率は同じくらいでも、官庁への就職が多いのか、民間への就職が多いのかなどの違いが存在します。そうした部分も自分の希望を考えて判断しましょう。
たとえば、民間といっても農薬散布を行うところなのか、空撮を行うところなのかで仕事内容はかなり異なってきます。空撮などの特定の道に進みたいのであれば、スクールの卒業生がどういった進路に進んだのか調べることが大切です。
スクールの就職率はウェブサイトや資料などに掲載されていることもあるでしょう。もしデータがないようならスクールに直接問い合わせるのも1つの方法です。
事業用操縦士免許が生かせる仕事
事業用操縦士免許を生かせる仕事は、大きくわけて以下の3種類です。
- 海上保安庁や国土交通省などの官庁の仕事
- 遊覧飛行や報道などを行う民間の仕事
- 一般企業や新聞社の自家用運航の仕事
官庁でヘリコプターの操縦士として働くということは、公務員になるわけですから比較的安定した仕事だといえるでしょう。
民間に関しては仕事内容が多岐にわたり、給料や待遇も大きく異なることがあります。
一般企業などが移動手段として自家用ヘリコプターを所有していることはありますが、採用数は他に比べて少なめでしょう。
ヘリコプターの免許を取って終わりではないため、就職率とともにこういった就職先の内容にも目を向けることが大切です。
その他のスクール選びポイント
就職率も大切ですが、ヘリコプターの免許を手に入れるためにはヘリコプターの国家試験の合格率も重要です。試験の合格率が高いスクールほど授業や訓練の内容が充実している傾向があります。
また、ヘリコプターの整備などにしっかりと気を配っているスクールを選ぶようにしましょう。安全性をより高めるという意識を常に持つことは、就職後にも必要になるものです。スクール在学中からそうしたことにも注意を向けられるようになると理想的です。
まずはスクールについて詳しく知ることも必要です。『パイロット スクールについて知ろう』も合わせてご覧ください。
ライセンス取得方法は国内訓練と留学訓練の2種類
ヘリコプターの免許は必ずしも国内の訓練でしか取得できないわけではありません。留学して海外のパイロットスクールで学ぶこともできるのです。自分に合った方法を選び、ヘリコプターの免許を取得することが大切です。
国内訓練のメリット
もし就職先を日本に限定して選ぶつもりであれば、国内訓練の方がメリットが多いでしょう。日本と海外では空の事情が異なってきます。日本国内で訓練して就職した後も日本の空を飛び続けるのであれば、再訓練の必要がない国内訓練を選ぶとよいです。
国内訓練であれば、取得したヘリコプターの免許をそのまま使用することができます。一般的に国内訓練の試験は、留学訓練に比べて難しいといわれていますが、その分高度な知識を学べるので安全性が高まるというメリットがあります。
また、ヘリコプターの免許の取得には長い時間がかかります。日本で仕事をしている場合、長期間日本を離れるのが難しい人も多いでしょう。そういう人にとっても国内訓練はメリットが大きいです。
国内だけでもパイロットスクールはいくつもあります。パイロットスクールでは座学と操縦訓練を行うのですが、スクールの方針によって操縦訓練などにかかる時間が異なってくることも少なくありません。
これは個人の資質によるものでもあり、それに対してスクールがどう判断するかが影響するためです。当然、長期間に及べばスクールに支払う費用も変わってきます。スクールの方針に自分が合っているかどうか見極めることも重要です。
留学訓練のメリット
留学訓練にも、もちろん良い点があります。
ライセンス取得にかかる期間が短く、費用が安いというのがもっとも大きな特徴です。免許取得にかかる費用は為替レートの変動によって大きく変わりますが、多くの場合、日本で訓練するより費用を抑えることができます。
また、一般的に試験の難易度が国内より低いので、海外のほうが資格取得が容易であるというメリットもあります。
他にも、日本に比べて天候に左右されにくく訓練しやすいというメリットがあるのです。
海外のパイロットスクールは世界各国に存在します。日本人にとくに人気が高いのは欧米などのパイロットスクールです。
海外で取得した免許は、法規の学科試験を追加で受験するだけで、日本での免許に切り替えることができます。
海外スクールを選ぶ上でもっとも大切なポイントは、信頼できるスクールを選ぶことです。斡旋会社に資料を請求したり、システムの詳細について積極的に質問したりしましょう。斡旋会社によって留学訓練にかかる費用は大きく異なるので、比較して検討することも重要です。
資料にはパック料金が掲載されていることが多いので、その内訳をきちんと確認しましょう。訓練費や渡航費、宿泊費などさまざまな費用がかかりますが、何が含まれているのかは斡旋会社によって異なるためです。たとえば、現地の交通費が含まれている斡旋会社もあれば、含まれない斡旋会社もあります。
また、訓練期間の確認も重要です。パック料金が安くても訓練期間をオーバーしてしまうと、追加料金を支払って延長しなければなりません。訓練期間に余裕があるかどうか、自分に合っているかどうか判断することが大切です。
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ヘリコプタースクール選びのポイントは就職率
ヘリコプターのスクール選びのポイントはいくつかあります。
仕事で使うのであれば事業用操縦士免許が必要なので、その免許が取得しやすいところを選ぶべきです。試験の合格率やスクールの方針に注目しましょう。
次に、就職率が重要です。就職先は官庁が多いのか、民間が多いのかといった傾向を調べることも大切です。
ライセンス取得方法は国内訓練と留学訓練の2種類がありますから自分に適した方法を選びましょう。