アイドルだけじゃない!?韓国コンテンツ産業飛躍の秘密

「冬のソナタ」から始まった韓流ブームは、今や日本だけでなく世界中を虜にする一大旋風を巻き起こしています!2012年のYouTube開設以来、史上初の再生数10億回を記録したPSYの「江南スタイル」、2019年の映画『パラサイト』は非英語作品として初のアカデミー作品賞を受賞しました。

最近では、元HKT48の宮脇咲良さんが加入したLE SSERAFIM(ルセラフィム)も話題を呼んでいます。世界も認める韓流のコンテンツ産業ですが、なぜここまで大きく成長したのでしょうか。

今回は、韓国コンテンツ産業の飛躍についてご紹介したいと思います。

韓国経済の高度成長と日本の「韓流ブーム」

金大中大統領は、1990年代の国内の金融危機を打開すべく、経済政策を実施。特に2000年代は「IT先進国」と呼ばれるほど、韓国ITの成長には目覚ましいものがありました。今では、SAMUSUNGやLGなどのIT電子機器メーカーが世界中で有名です。これに付随したインターネット・スマホ等の普及が、現在のエンタメ成長にも寄与したと見られています。日本のチャットアプリ「LINE」も、もとはNAVERという韓国の会社が起こりなんですよ。

2002年の日韓共催で行われたサッカーW杯では、当時の金大中大統領と小渕恵三首相が手を取り、大会は成功を収め、これを機に日本と韓国が身近な存在になりました。時を同じくして起こった「韓流ブーム」は、その後2010年頃の東方神起、少女時代、チャングンソクなどの若者向けのアイドルの出現に繋がっていき、その後BIGBANGなどを経て、現在はBTSやBLACKPINKなど、日本だけでなく世界的に人気のアイドルグループが登場しています。

また、

「国内市場の小ささ」が海外進出のカギに!

韓国の企業が、世界で戦えるようになったのは「国内市場の小ささ」が起因しています。韓国の2021年GDP国内総生産は約1兆8,000億、人口が約5,200万人。これは、どちらも日本の半分以下の数字です。国内市場の成長曲線が劇的に上向くのは規模的に難しく、ビジネスの大きな成功において「海外に出ざるを得ない」状況がありました。韓国アイドルが流ちょうな外国語を喋る動画も、今や日常のワンシーンでしかありません。

韓国コンテンツ産業の隆盛、その理由は?

では、韓国のコンテンツ産業がここまで大きく成長した理由はどこにあるのでしょうか。

行政による支援

金大中元大統領は、大統領就任当初に「文化は、文化産業を起こし膨大な高付加価値を創出する21世紀の重要な基幹産業」として、無形の文化を商品として産業化することを政策として打ち出しました。現在、韓国にはコンテンツ産業の

  1. 制作費の支援
  2. インフラ支援
  3. 海外輸出支援
  4. 支援政策の推進
  5. 人材養成

行うKoccaという準政府機関があります。この組織は約20年前からコンテンツ産業を継続して支援しています。予算に関しても、日本と比べて国民一人当たりおよそ7倍の税金がコンテンツ産業に投与されています。

世界に羽ばたくエンタメ、密かに成長を見せるeスポーツ

韓国のエンタメ業界は、成熟期に差し掛かってきています。これまでは、次のが3大芸能プロモーションが長く業界を牽引してきました。

  • SMエンターテイメント(東方神起、少女時代等)
  • YGエンターテイメント(BIGBANG、BLACKPINK等)
  • JYPエンターテイメント(NisiU、TWICE等)

しかし、現在ではBTSの所属するHYBEや、日本の大手音楽企業AVEXと韓国人プロデューサーが生み出した、日本人だけのグループXG(エックスジー)の所属するXGALXなど、新会社設立や暖簾分けも活発に行われています。

また、ゲーム産業も非常に活発で、2019年には日本に次ぐ世界4位の市場シェアを誇っています。特に、オンラインゲームに強く、その中でも輸出が際立っています。「PUBG」「リネージュ」など、最近インターネット広告でよく流れていましたよね。現在、韓国コンテンツ産業の中で、最も伸びている分野「eスポーツ」も盛んです。

最後に

いかがだったでしょうか。韓国のアイドルや映画、ゲームが既に好きな人も、歴史や経済、文化全体のことを知ると、もっといろんなことが見えてくるかも知れません。

これからも成長著しい、韓国コンテンツ産業から目が離せませんね!

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